

~英国大学での医療英語コース初めて物語~
一人の医師が繋いだ
レスター大学と日本人の為の医療英語プログラム

「日本人医学生の為の医療英語プログラムを作って欲しい」
2015年に秋篠宮眞子様(小室眞子さん)がご留学されたことで名前が知られるようになったレスター大学。でも実は、そのず
っと前から、レスター大学の医療英語プログラムと日本とはとても深い繋がりがありました。
事の始まりは2005年にまで遡ります。当時レスター大学に留学をされていた岩下義明医師(現:島根大学医学部救急医学講座教授)は、イギリスで英語のクラスを受けた際に感じられた「日本にはない英語教育の手法」を、後輩にも伝えることはできないかと考え、留学生の為の英語のレッスンを担当していたレスター大学の英語教育学部(ELTU)を訪れました。
当時の学部長に、『従来の海外病院実習プログラムは、参加者は英語は出来る前提で募集されるため、英語に苦手意識がある学生は参加できないこと』また、『(当時の)よくある夏季の短期語学留学では病院を見学することは出来ないこと』などの日本人学生が直面していた状況を説明し、「日本人医学生の為の医療英語プログラムを作って欲しい」とコース運営の可能性を尋ねられました。
「プログラムは英語力の向上を目標とし、かつ病院・医療システムを見学してもらい、将来の海外での実習・就職に役立てて貰いたい。」
当時この様なプログラムはイギリスにはなく、非常に画期的なアイディアでした。学部長も直ぐに「素晴らしいアイディアだ!」と同意しましたが、その頃は「カスタマイズ・コース」という物自体がまだまだ珍しく、しかも医療プログラムということでは前例がなかった為、「本当に学生が集まるのか…」という不安が大学側としてもありました。
医療英語プログラムを実現させるため、岩下医師は日本に戻り、激務の合間の僅かな時間さえも惜しんで、全く知られていない未知数のプログラムの周知と参加者集め、また留学を希望する医学生の渡英までのサポートという気の遠くなるような作業を精力的に行われ、2006年8月、イギリス初の『英語力不問の日本人医学生の為の医療英語プログラム』が実現しました。