

これだけ知っていたら大丈夫!
イギリスの免税手続き教えます
イギリスで購入する多くの物の価格には日本の消費税に当たる20%の付加価値税(VAT)が含まれています。イギリスを訪問する外国人客は、帰国時に空港などで手続きをすると、加算されている税金を返還してもらえる制度があります。ですが、実際は手数料等が差し引かれてしまう為、残念ながら20%の全てが返還される訳ではありません。
それでは具体的な例と手続きを詳しく見ていきましょう。

1.免税になるものの具体例と免税対象となるレシート
先ずは右のレシートの例をご覧ください(画像はクリックで別ウィンドウが開きます)
購入金額合計が45.05ポンド。VATは7.51ポンド。そして、手数料後に戻る金額は3.33ポンド。計算上では9ポンドくらい戻ると思っていたのにその3分の1くらいしか戻らない計算となります。
買い物をするお店が色々だと、1店舗につきそれぞれ手数料ばかりがかかり、還付金は僅かになってしまいます。つまり、多少値段が高くても1店舗でまとめて500ポンドの買い物をした方が、5店舗で100ポンドずつ買い物をするのに比べ、還付金金額としては大きくなるということです。
また、お土産として人気のクッキーなどを含む食料品や、書籍&新聞、14歳以下の子供が対象となる子供服や靴などには、元々付加価値税が加算されていないので免税対象外となります。
2.Duty Freeと書いてあるショップで購入しましょう
右のレシートの例をご覧ください(画像はクリックで別ウィンドウが開きます)。
Duty Freeのお店で何かを購入しレジに行った際に『VAT refund form, please』と店員さんに伝えると、通常のレシートの下に名前や住所等が記入できる欄のあるとても長いレシートの様な物をくれる場合があります。このレシートの様な物が免税手続きの書類ですので、他のレシートと一緒にして捨ててしまわない様に大切に保管しておいてください。お店でこの申請用紙を受け取った際には、担当者の署名が用紙に記載されているかどうか必ず確認して下さい。
また、下記の様な書類を貰う場合もあります。この場合にも、必ずレシートと合わせて保管しておいてください。
注意:店舗により免税適用の最低金額を定めているところもありますのでご注意ください。デパートであれば、違うフロアで購入しても、総額がその最低金額を超えていれば問題ありません。ハロッズでは50ポンドからと言われていますが、他のデパートではそれより高めの設定をしているところもあります。どちらにせよ、100ポンド以上まとまらなければ、余り大きな還付金は期待できないかもしれません。
3.お店の人がVAT還付申請用紙を記入してくれる場合
デパートや高級ブランド店では、申請用紙を記入してくれることがあります。この場合パスポートが必要なので、大きな買い物をする予定がある場合は必ず持参して下さい。記入後はレシートと申請書をホチキス等でとめて渡してもらえますので、大切に保管しておいてください。
4.自分でVAT還付申請用紙を記入する場合
多くの場合、下記の様な申請用紙を渡されますので、丁寧な字で(大文字、活字体が好まれます)はっきりと記入してください。(画像はクリックで別ウィンドウが開きます)
これらのフォームは空港の『VAT Refund』カウンターに行く前に、必要事項を全て書き込んでおきます。フォームが封筒に入っていることもありますが、封筒は開封して記入して構いません。
記入する項目は以下の1~8です。※お店でこの申請用紙を受け取った際に購入時の担当者の署名を必ず貰っておいてください。
1.パスポートに記載されている名前
2.住所(必ず連絡がとれるもの)
3.パスポート番号
4.パスポートが発行された国(例:JAPAN)
5.イギリス入国日
6.イギリスからの帰国日
7.Eメールアドレス
8.クレジットカード番号
9.品物を購入した店舗のスタッフの署名
10.空港審査官のスタンプ
注意:現金で返金してもらうとさらに各申請用紙毎に手数料が発生しますので、カード口座への振込みにしてもらうのが一番早く簡単な方法です。多くの場合、数日で振り込まれます。
注意:記入がすんだら、必ず全てのレシートと申請書を写真にとっておいてください。 レシートや申請書が大きすぎて1枚に入りきらなければ、いくつかに分けて写真を撮っても問題ありません。帰国後入金がない場合には、その写真が証拠となりますので、必ず撮影後はその書類が読むことが出来るかどうかをチェックしてください。送金が確認できるまで必ずこれらの写真は大切に保管しておいてください。
5.空港で手続きをする
空港に到着したら、記入済みの申請書、レシート、パスポートと帰国の航空チケットを持って「Customs/VAT exports」、「VAT Refund」または「TRAVELEX VAT」と表示のある場所に行きます。多くの場合、行列が出来ています。空港、ターミナルによっては余りに凄い行列の為に、搭乗に間に合わない為、諦めなければいけないこともありますので、返金を希望する方はなるべく早めに空港に到着するようにしてください。待ち時間を利用して空港スタッフが申請書をチェックしてくれることもありますので、質問がある場合はこのチャンスにしてみて下さい。
注意1:特にヒースロー空港の免税手続きカウンターは混むことが多く、90分以上待たされることもあります。長時間待つことも考慮し、手続きをされる方は成るべく早めに空港に到着されることをお勧めします。
注意2:ヒースロー空港では「ファストパス」があります。15ポンド支払うと事前に時間予約が出来るそうです。もし興味があればこちらのサイトから予約できます。
Reserve your VAT refund at Heathrow
購入した物は、必要であればすぐ見せられるように、列に並んでいる間持っている必要があります。それらの免税品をスーツケースに入れて機内持ち込みの荷物とする場合は、免税手続きはスーツケースを預けるチェックインの前に行う必要があります。また購入したアイテムは未使用の物のみが還付対象となります。お気を付けください。
順番が来たら、空港スタッフに記入済みの申請書、レシート、パスポートと帰国の航空チケットを渡します。スタッフはイギリス(EU加盟国)入国日、帰国日(多くの場合当日)、購入した物はどこにあるか等を聞きながら書類をチェックしてくれます。終了後、レシートは「VAT」という赤いスタンプを押して返却してもらえます。紛失しない様に保管しておいて下さい。
注意:バーミンガム空港でVAT手続きを行われる方はこちらをご覧ください。
6.免税範囲
日本帰国の際には、免税手続きを行う必要があります。その際に、海外で20万円以上の商品を購入した場合には申告し、一定金額を超えるものに関しては、帰国した際に関税を払う必要があります。
帰国便の中でCAさんから申告書類を渡されますので、空港到着前に機内で記入しておいてください。
ご参考までに免税範囲はこちらからご覧になれます。
免税範囲
主だったものとして、
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合計額が20万円を超える場合には、20万円以内におさまる品物が免税になり、その残りの品物に課税されます。
税関は、旅行者の皆さんに有利になるように、免税となる品目を選択の上、課税します。 -
1個で20万円を超える品物、例えば、25万円のバッグは25万円の全額について課税されます。
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1品目ごとの海外市価の合計額が1万円以下のものは、原則として免税となります。(例えば、1コ1,000円のチョコレート9コや1本5,000円のネクタイ2本は免税になります。)
***上記リンクからの引用***
別送品もこの計算に含まれるので、ご注意ください。
6.バーミンガム空港でVATの手続きを行う場合
バーミンガム空港では他空港とは違う手続きが必要となります。
1.空港に到着後、チェックイン・カウンターに並ぶ前にチェックインカウンター付近にある内線電話でBorder Force (出入国審査官)に連絡をし、VAT手続きを行いたいことを伝える。電話が見つからないなどの場合は、近くにいる空港職員(航空会社のスタッフではありません)に聞いて下さい。
2.連絡するとBorder Force (出入国審査官)は、1)手続きをしに会いに来るので待っているように言われる、若しくは、2)そのままチェックインをして、還付金申請書(VAT Form)等の書類一式を封筒に入れ(必ず1枚持参しておくこと)、セキュリティチェック終了後(セキュリティチェック・エリア付近)に備え付けてある『VAT refund post box』に封筒の封をしないで投函する。
この場合は、スタッフのチェックがない場合が多いので、記入漏れがある場合には還付金は戻ってきません。くれぐれも間違えない様に記入して、投函する前に確かめてください。